114 衿を付ける

 

1

身頃と衿を中表にして、衿を手前にして縫います。

衿の中心の折り山と背縫いを合わせて待ち針を打って、背中心から左右1寸(3.8cm)の所にたるみのない様に待ち針を打ちます。

衿肩明きは、力布を付けて、身頃にシワがよらない様に衿を少し緩めに付けます。*力布とは、約4cm四方の共布を三角になる様に折り、折った所がカーブするように鏝などで伸ばしたものです。

衿の繰越の印と衽下がりの印を合わせて待ち針を打ちます。剣先を真っ直ぐに縫う為に、剣先から5分(1.9cm)下がった所にも待ち針を打ちます。

衿丈は身頃と衿を平らに置いて、引っ張らない様に均等に付けます。

衿先、剣先、衿肩明き(力布の付いた所)、衿中心(背中心から左右1.2〜1.58cm)は返し縫して下さい。

首周りはなるべく小さい縫い目の方が良いでしょう。

衿丈は特に縫い目が曲がらない様に気を付けて下さい。

縫ったら手前に5厘(0.2cm)のキセをかけます。

衿芯を二つ折りにして折り目を付けます。衿芯の折り山と衿中心の折り山を合わせ、衿のキセ山と衿芯の裁ち目を合わせて待ち針を打って衿芯を縫い付けます。このとき、縫い目は大きくて構いませんが、衿の縫い代に入る位置を縫って下さい。

4

衿先の止めをします。
二本取りで、@(衿幅の折り山と衿先の折山が交わった所)の裏側から針を入れ、衿のキセがムケないようにAの衿先縫い終わりより0.1cm上を表から針を入れ(衿下も少しすくう)、表から@より0.1cmズレた所にもどり、しっかりと結んで糸を1cm位残して切ります。

衿先の折山がズレない様に待ち針などでとめておき、衿先より2cm位上を縫います。
このとき、衿の縫込みの印と衿幅の折り山を合わせておくと、衿先の縫込みを入れ込む時に中でシワになりにくくきれいにできます。

衿先の縫込みが多い場合は、衿先の折山より6〜7cmの所で断ち切っておいて下さい。

5

衿をくけます。
背中心と衿中心、掛け衿先、衿の繰越の印と身頃の衽下がりの印をそれぞれ合わせ、ゆるみを均等にして待ち針を打ち、本くけをします。