きもの講師のネットワーク

着付講師としての取り組みについて


着付教室などで、おもに講師として活躍を希望される方には、以下の点にご配慮下さい。

  1. プロとアマの区別

    着付を趣味として教えたり着せたりするのは、とても楽しく良いことです。しかし立場が変わり、生徒や着せてもらう人の気持ちを考えれば、やはり責任の取れる専門家にお願いしたいというのが本音のところでしょう。本来趣味とは、利益に無関係に行うことです。趣味と言うなら金銭の授受があってはなりません。趣味と実益を兼ねると言うことは、一見今風で気楽な面も有りそうですが、無責任と裏腹の関係にあることを十分承知していなければなりません。プロはプロ、アマはアマとして、立場をハッキリすることが大切です。つまり、アマはお金を受け取らないことで責任を回避しています。プロは技術水準が有料であることを宣言し、仕事の結果に責任を持ちます。言いかえれば、プロとアマの違いは、知識、技術、経験とは無関係で、賃金の有無(=責任の所在)によって区別されているのです。

  2. 成功への入口

    着付講師のネットワークに登録さえすれば「着せて下さい!」「教えて下さい!」と見知らぬ人から依頼があるほど簡単ではありません。医師の免許や弁護士の免許でさえ、実際の医療を提供するには、それなりの設備が必要ですし、弁護士活動をするには、お客である依頼者が必要なことは言うまでもありません。国家資格であっても、決して国は仕事まで保証してくれるわけは無いのです。

    着付師として成功させるためには、本番までの試運転が必要です。美容師なら、店での宣伝や貸衣裳店などとのタイアップも大切です。

    講師なら生徒募集が命です。趣味で行う教室に、ひとりの生徒も集まらないのは誰のせいでも有りません。あなた自身の問題なのです。うわさや口コミだけで生徒が集まるまでには、長い月日と経験が必要です。積極的に生徒募集をして、はじめて本当の自分の力が見えはじめるものです。何の実績もない新人講師に、大切な生徒や教室を振る舞うほど現実は甘くはありません。

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